家に帰れない

生涯学習課を3年勤めた後、突然農林水産課へ異動になりました。

大抵3年で異動があることは知っていましたが、結構衝撃を受けました。

生涯学習課の3年間で文化財に関する法令も勉強し、仕事もそれなりにスムースにこなせるようになった頃で、仕事も専門性のある分野だったこともあり、自分が異動するとは少しも思わなかったからです。

異動した農林水産課では、自分が全く関わったことが無かった林業の担当でした。しかも初日から林業事業の実績報告書を出せと、石川県の林業担当者数人から電話がジャンジャン鳴り、初日から残業の嵐に巻き込まれました。

前任者は半年前に異動し、異動先でとても忙しい様子で、聞きに行っても殆ど教えてもらえませんでした。

毎日県から催促の電話が鳴る中、どうしていいかわからないので同僚に相談しましたが、林業関係業務は前担当者が一人で抱え込んでいた様子で、誰に聞いても詳細までは教えてもらえず、途方にくれたのを覚えています。

しかも前任者が異動した後の半年間、林業関係業務はほとんど手付かずで放置されていた様子でした。

まず大量の綴りの中からの書類探しからスタートし、頭を抱えながら理解し、時には県の担当者にキレながら半年分の文書を作ってどうにかこうにか乗り越えました。残業は結局半年間毎日続きました。

その時、異動って何のためにあるんだろうと、よく考えたのを思い出します。